書類選考を通過させる履歴書の書き方を徹底解説

このようなお悩みをこれまでに1,000人以上の採用担当者と関わってきた私が解決します。

転職を始めるとき、まず準備しておきたいのが履歴書です。

応募後、すぐに面接に進むケースもありますが、多くの場合は書類選考からスタートします。

そのため、履歴書でしっかりと自分の魅力を伝えることが重要になります。

年代別書類選考の通過率

年代割合備考
20代30〜50%前後ポテンシャル採用が多く、未経験でも通りやすい傾向
30代20〜35%前後即戦力として評価されるが、求められるスキルも増える
40代10〜20%前後経験・スキルが合致しないと通過が難しくなる傾向
50代5〜15%前後管理職や専門職以外では求人自体が少なく、通過率も低め

書類選考では、応募先の担当者に直接会えないぶん、履歴書があなたの第一印象となります。

うまく伝えることができれば、きっと次のステップに進むチャンスが広がります。

この記事では、「履歴書の基本的な作り方から、あなたらしさが伝わる書き方のコツ」をお伝えします

目次

履歴書づくりの基本4ステップ



希望する企業の書類選考を通過するには、履歴書で自分の経歴やスキルを効果的にアピールすることが重要です。

まずは履歴書作成の基本を理解して、自分の経験やスキルを最大限に活かした履歴書を作りましょう。

履歴書づくり4ステップ
  • 履歴書の基本構成を知ろう
  • 履歴書のサイズと種類を選ぶ
  • 手書きとパソコン、どちらで作る?
  • 和暦と西暦、どちらを使う?

1、履歴書の基本構成を知ろう

履歴書には決まった構成があり、どこに何を書くのか、全体の流れをつかみましょう。

まず、氏名・住所・生年月日・連絡先などの個人情報から始まり、次に学歴・職歴を記入します。

そのあとに免許・資格欄や、志望動機、本人希望欄などが続きます。

どの項目も、順番や書き方にルールがあるわけではありません。

一般的なフォーマットに沿うことで読みやすく、採用担当者にも好印象を与えます。

あらかじめ全体の流れを把握しておくと、書くときに迷わずスムーズに進めることができます。

2、履歴書のサイズと種類

履歴書の一般的なサイズはA4サイズ(見開きA3)とB5サイズ(見開きB4)があります。

企業から指定がない場合はどちらを使用しても問題ありません。

A4は情報量が多く、見やすい点がメリットです。

B5は持ち運びやすく、コンパクトにまとめられます。

市販されている履歴書やネットでテンプレートをダウンロードしてもOK。

≫履歴書フォーマットを使う!

3、手書きとパソコン作成の選び方

手書きかパソコン作成かは自分自身の強みと応募先の社風や求める人物像に合わせて選びましょう。

手書きとパソコン作成の選び方

手書きパソコン作成
誠実さや丁寧さをアピールできる
字の美しさや筆跡が好印象を与える
個性が出やすく、応募者の人柄が伝わる
効率が良く、修正が簡単にできる
誤字脱字を防止しやすい
読みやすい整ったレイアウトにできる

» 履歴書が手書きじゃないと落とすって本当?手書き、パソコンどっちもOK!

4、和暦と西暦の使い分け

和暦と西暦はどちらでも大丈夫ですが、履歴書全体で統一してください。

具体的な記載例

和暦:平成30年
西暦:2023年

伝統産業や地方の企業では、和暦を使用することで親しみやすさを感じてもらえます。

グローバルな視点を持つ企業やIT関連企業、外資系企業では西暦が適しています。

和暦は日本の伝統や文化を重んじる企業で好まれます。

履歴書を書くときに気をつけたいこと4つ

履歴書はいきなり書き始めるのではなく、一通り確認し、必要なものを備えてから書きましょう。

気をつけたいこと4つ
  • 正確に、読みやすく書く
  • 写真や日付のマナー
  • 経歴の流れを整理する
  • 志望動機は相手目線で

1、正確に、読みやすく書く

履歴書は、自分を伝える大切な書類。

誤字脱字があると、印象が悪くなるだけでなく「この人は仕事でもミスが多いかも?」と思われてしまいます。

手書きなら丁寧な字で、パソコンならバランスの取れたレイアウトを意識しましょう。

読みやすさ=信頼感にもつながります。

2、日付や写真のマナー

履歴書の日付は、書いた日ではなく「提出する日」を記入するのが基本。

履歴書の写真は、清潔感と第一印象に直結する大切な要素です。

清潔感のある服装と明るい表情で、第一印象が大きく変わります。

背景は白や水色など、シンプルなものがおすすめです。

写真は3ヶ月以内に撮影したものを使用しましょう。

3、経歴の流れを整理する

学歴・職歴は時系列で正確に書くことが基本です。

抜けや間違いがあると「自己管理が甘い」と受け取られてしまう可能性も。

特に転職回数が多い場合は、要点を整理して見やすくまとめる工夫が必要です。

「どこで、何をしていたか」を分かりやすく記載しましょう。

4、志望動機は相手目線で

志望動機は「自分がやりたいこと」だけではなく、「応募先にどう貢献できるか」という視点が大切です。

企業の特徴や理念を調べた上で「自分の経験やスキルがどう役立つか」を具体的に伝えましょう。

「この人ならうちで活躍してくれそう」と思ってもらえることがゴールです。

採用される履歴書にするための「7つの書き方ポイント」

履歴書にはいくつかの定番項目があります。

それぞれの欄には役割があり、ポイントを押さえて書くことで、採用担当者に好印象を与えることができます。

7つの書き方ポイント
  • 基本情報(氏名・住所・電話番号 etc.)
  • 学歴欄
  • 職歴欄
  • 資格・免許欄
  • 志望動機欄
  • 趣味・特技欄
  • 本人希望欄

1、基本情報(氏名・住所・電話番号など)

応募者の個人に関する基本的なデータを記載する欄です。

書類の冒頭にあるのが一般的で、採用担当者が最初に目にする部分です。

履歴書基本情報
  • 日付(提出日を記載)
  • 氏名(フルネーム)
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 生年月日
  • 年齢
  • 性別
  • 写真(最新の写真を使用)

記入ミスや記入漏れがないよう、正確に書くことが最優先です。

電話番号やメールアドレスは、日中に連絡がつくものを記入しましょう。

氏名は、「ふりがな」と書かれていればひらがなで、「フリガナ」と書かれていればカタカナで記入します。

2、学歴欄

学歴欄は、最終学歴までの学校歴を、時系列順に記載する欄です。

採用担当者が「どのような学習・環境で過ごしてきたか」を確認するための項目です。

一般的には高校入学からの記入が基本です。

学校名は必ず正式名称で記載し、学部、学科、コース、専攻まで記載するようにしましょう。

中途退学や転校をした場合も明記してください。

研究内容や留学経験などアピールできる点は積極的に記載しましょう。

入学・卒業年は「和暦」か「西暦」で統一し、最後に「以上」で締めると、きちんとした印象になります。

3、職歴欄

職歴欄は、履歴書の中でもとくに重視される項目です。

これまでの就業経歴を、時系列でわかりやすく記入しましょう。

具体的な経験や実績を示すことで、応募先企業に対して自分のスキルや適性をアピールできます。

記入する内容
  • 入社・退職の年月
  • 会社名と所属部署(※略さず正式名称で)
  • 業務内容(1行程度で簡潔に)

記入例

入社年月退職年月会社名・部署名業務内容
2018年4月2022年3月株式会社〇〇 営業部法人営業、新規開拓など
2022年4月2024年6月株式会社△△ 総務部勤怠管理、備品管理
記入時のポイント
  • 会社名や部署名は略さずに正式名称で記載する
     例:✕「○○商事」 → ◯「株式会社○○ 商事部」
  • 業務内容は1行程度で
    例:「営業部に配属」「経理業務全般」など、担当業務が伝わるように
  • 詳しい実績やエピソードは、職務経歴書に記載するのが基本です
  • 現在も勤務中の場合は、「現在に至る」と記載し、最後に「以上」で締めましょう

履歴書では、職歴を「時系列」で簡潔にまとめることが大切です。
経験や実績をしっかり伝えたい場合は、職務経歴書で補足しましょう。

4、資格・免許欄

応募職種に直結する資格や免許は、採用担当者にとって魅力的な要素となります。

持っている資格は、正式名称で取得年月順に記入します。

業務に関係のある資格を優先して書きましょう。

たとえば事務職希望なら「日商簿記」、接客業なら「サービス接遇検定」などが有効です。

勉強中の資格があれば、「現在、○○の取得に向けて勉強中」と書くと意欲が伝わります。

以下のような資格があれば、転職活動においても強みになります。

転職活動に強みになる資格
  • 医療事務
  • 調剤事務管理者
  • 登録販売者
  • 秘書検定2級、1級
  • TOEIC750点以上
  • 日商簿記3級、2級
  • FP(ファイナンシャルプランナー)2級
  • 介護資格(介護職員初任者研修など)
  • 宅地建物取引士
  • 社会保険労務士(社労士)
  • 自動車免許(普通・中型・大型)、二種免許リスト

資格を取得することで、自分のスキルや専門知識を証明できます。

特定の業務に必要なスキルを持っていることが明確になるため、採用の可能性も高まります。

実際に取得した資格を記載し、アピールポイントにしましょう。

5、志望動機欄

志望動機は、「なぜこの会社を選んだのか」を伝える大切な欄です。

志望動機を明確にしておくことで、面接でも一貫した受け答えができ、自信を持って臨むことができます。

志望動機欄で押さえるポイント
  • 応募企業の理念やビジョンに共感していることを具体的に示す
  • 自身の経験やスキルがどのように企業の役に立つかを明確に述べる
  • 応募する職種に対する熱意や意欲を伝える
  • 企業が求める人物像に自分が合致していることを具体的なエピソードで説明する
  • 他の応募者との差別化ポイントを強調する
  • 応募企業の業界についての知識を示し、自分がどのように貢献できるかを説明する
  • 応募企業の成長や発展に寄与したいという意向を明示する

» ミドル世代向けの志望動機のポイントを職種別に解説!

6、趣味・特技欄

趣味や特技は、豊かな人生経験や多様なスキルをアピールできます。

よく履歴書に記載される趣味・特技
  • 読書
  • 料理
  • ガーデニング
  • ヨガ
  • 手芸
  • ウォーキング
  • 写真撮影
  • ボランティア活動
  • 楽器演奏
  • 映画鑑賞リスト

読書が趣味であれば、勉強熱心で集中力があることを伝えられます。

ガーデニングが趣味であれば、細やかな観察力や地道な努力を続ける忍耐力があることを伝えられます。

趣味や特技を通じて得たスキルや知識を職場でも活かせることをアピールしましょう。

7、本人希望欄

本人希望欄には原則として「貴社の規定に従います」と記載してください。

記入して良いのは「入社するための絶対条件」のみです。

給料や勤務時間などの要望を細かく記載してしまうと採用担当者から「要望の多い人」と思われてしまいます。

具体的な要望は面接の中で伝えるようにしましょう。

履歴書で差がつく3つのコツ

経験や資格がなくても、自分自身のアピールポイントを魅力的に書くことはできます。

書き方を工夫することで残る印象や評価は大きく違ってきます。

履歴書で他の応募者と差をつけるには、3つのポイントをお伝えします。

履歴書で差がつく3つの工夫
  • 応募企業への熱意を具体的に示す
  • 数字で示す具体的な実績とエピソード
  • 失敗から学んだ成長エピソードを盛り込む

1、応募企業への熱意を具体的に示す

テンプレート通りの志望動機では、あなたの熱意は伝わりません。

応募企業の事業内容や企業理念を理解し、自身の経験やスキルがどのように結びつくのかを表現しましょう。

履歴書に記入する具体例

「貴社の地域密着型サービスという事業に感銘を受け、私の接客業での経験を活かして地域の皆様に貢献したいと考えております」

「貴社の『挑戦し続ける企業文化』という理念に共感し、これまでの部活動で培ったリーダーシップで、貴社の成長に貢献できると確信しております」

「貴社の最新技術を活用したサービス開発に魅力を感じ、大学で学んだプログラミングスキルを活かして新しい価値創造に取り組みたいです」

企業が求めていることを理解し、あなたの強みを最大限に伝えましょう。

2、数字で示す具体的な実績とエピソード

抽象的な表現ではなく、具体的な数字や成果を使って自分の価値を証明しましょう。

アルバイトや学生時代の経験でも、工夫次第で印象的なアピールができます。

履歴書に記入する具体例

「カフェでのアルバイトにて、新メニューの提案により売上を前年同月比15%向上させました」

「学園祭実行委員として200名の学生をまとめ、来場者数3,000名のイベントを成功させました」

「塾講師として担当した生徒5名全員の成績を平均20点向上させ、志望校合格率100%を達成しました」

数字があることで、あなたの貢献度が採用担当者に伝わりやすくなります。

3、失敗から学んだ成長エピソードを盛り込む

完璧な人材よりも、失敗を糧に成長できる人材の方が魅力的です。

困難な状況をどう乗り越えたかを具体的に示しましょう。

履歴書に記入する具体例

「アルバイト先でクレーム対応に失敗した経験から、お客様の立場に立って考える重要性を学び、その後のクレーム解決率を95%まで向上させました」

「サークル活動での企画失敗を機に、事前準備の大切さを痛感し、次回イベントでは3ヶ月前からの綿密な計画により参加者満足度90%を達成しました」

「研究で思うような結果が出なかった際、指導教授との相談を重ね、アプローチを変更することで最終的に学会発表まで到達できました」

失敗を隠すのではなく、そこから何を学び、どう成長したかを示すことで、あなたの人間性と成長意欲をアピールできます。

履歴書の最終チェックポイント3つ

履歴書の最終チェックは重要です。ミスを防ぐために、次のポイントを確認しましょう。

最終チェックポイント3つ
  • 記入漏れがないかの確認
  • 誤字・脱字のチェック方法
  • 提出前の見直しチェックリスト

1、記入漏れがないかの確認

履歴書を作成する際に記入漏れがあると、採用担当者にマイナスの印象を与えます。

記入漏れがないように確認しましょう。

記入漏れチェック
  • 氏名、住所、連絡先など基本情報に間違いがないか
  • 学歴欄・職歴欄に漏れがないか
  • 資格・免許欄が記入されているか
  • 志望動機欄が具体的に記入されているか
  • 趣味・特技欄が記入されているか
  • 本人希望欄が適切に記入されているか
  • 日付が記入されているか
  • 和暦と西暦の使い分けが統一されているか

最終確認を怠らず、完璧な履歴書で自信を持って応募に臨みましょう。

2、誤字・脱字のチェック方法

誤字、脱字がないかしっかり見直しましょう。

誤字・脱字チェック
  • 一晩置いてから見直す
    新しい視点で文章を確認できるため、見逃しやすいミスを発見しやすくなります
  • 文章を読み上げて確認する
    リズムや流れに違和感がある箇所を見つけやすくなります
  • スペルチェックや文法チェックツールを活用する
    見落としやすいミスを機械的に検出可能です
  • プリントアウトして確認する
    画面上では見落としていた間違いや細かい部分も、紙に印刷して見ると気づきやすくなります

第三者にチェックしてもらうことで、見落としやすいミスを発見できます。

3、提出前の見直しチェックリスト

提出前にもう一度じっくり見直してみると、履歴書の印象がぐっと良くなります。

見直しチェックリスト
  • 日付や氏名の正確性
  • 学歴や職歴の時系列
  • 資格や免許の正式名称
  • 志望動機の具体性と説得力
  • 趣味や特技の一貫性と関連性
  • 本人希望欄の内容
  • 記入漏れの確認
  • 誤字や脱字のチェック
  • 全体のバランスと視認性
  • 手書きの場合は丁寧に記載
  • パソコン作成の場合のフォントの統一
  • 和暦と西暦の統一
  • 過去のキャリアの正確な記述
  • 主婦経験の具体的なアピー
  • ブランク期間のポジティブな表現
  • 年齢をプラスに伝える工夫
  • 家庭と仕事の両立の強調

ポイントを押さえて、完璧な履歴書を作成しましょう。

提出前の最終チェックは、採用担当者に良い印象を与えるための重要なステップです。

まとめ:書類選考を通過させる履歴書の書き方


履歴書は、自分の経験や想いを丁寧に伝える大切な書類です。

基本の書き方やマナーを押さえながら、あなたらしさや強みが伝わるように心を込めて作りましょう。

企業への思いや、これまでの歩みを正直に表現することで、きっとあなたに合ったご縁につながります。

あなたにしかない魅力や強みを、履歴書でしっかりとカタチにしていきましょう。

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