このようなお悩みを解決します。

人材サービス業界で20年以上にわたり、企業の採用活動をサポートしてきました。これまでに1,000社以上の採用担当の方と向き合ってきた視点から、お伝えします。
40代の書類選考の通過率は10~20%です。
履歴書で経歴やスキルを的確にアピールできないと希望企業の書類選考を通過できません。
この記事では、40代女性が履歴書を作成するための基本から具体的な書き方、アピールポイントまで詳しく解説します。
記事を読めば、年齢を強みに変えた履歴書の書き方がわかります。
40代女性の履歴書作成では、過去のキャリアや主婦の経験を強調し、ブランク期間がある場合、この期間も前向きに伝えることが重要です。
年齢を強みとしてアピールし、家庭との両立を示すことで、応募先の信頼を高められます。
履歴書づくりの基本4ステップ


自身の経験やスキルを最大限にアピールする履歴書を作成するために、基本を押さえましょう。
- 履歴書の基本構成を知ろう
- 履歴書のサイズと種類を選ぶ
- 手書きとパソコン、どちらで作る?
- 和暦と西暦、どちらを使う?
①履歴書の基本構成を知ろう
どこに何を書くのか、全体の流れをつかみましょう。履歴書には決まった構成があります。
まず、氏名・住所・生年月日・連絡先などの個人情報から始まり、次に学歴・職歴を記入します。
そのあとに免許・資格欄や、志望動機、本人希望欄などが続きます。
どの項目も、順番や書き方にルールがあるわけではありません。
一般的なフォーマットに沿うことで読みやすく、採用担当者にも好印象を与えます。
あらかじめ全体の流れを把握しておくと、書くときに迷わずスムーズに進めることができます。
履歴書のサイズと種類
履歴書の一般的なサイズはA4サイズ(見開きA3)とB5サイズ(見開きB4)があります。
企業から指定がない場合はどちらを使用しても問題ありません。
A4は情報量が多く、見やすい点がメリットです。
B5は持ち運びやすく、コンパクトにまとめられます。
市販されている履歴書やネットでテンプレートをダウンロードしてもOK。
手書きとパソコン作成の選び方


手書きかパソコン作成かは自分自身の強みと応募先の文化や求める人物像に合わせて選びましょう。
手書きとパソコン作成の選び方
手書き | パソコン作成 |
誠実さや丁寧さをアピールできる 字の美しさや筆跡が好印象を与える 個性が出やすく、応募者の人柄が伝わる | 効率が良く、修正が簡単にできる 誤字脱字を防止しやすい 読みやすい整ったレイアウトにできる |
» 履歴書が手書きじゃないと落とすって本当?手書き、パソコンどっちもOK!
和暦と西暦の使い分け
和暦と西暦はどちらでも構いませんが、履歴書全体で統一してください。
和暦は日本の伝統や文化を重んじる企業で好まれます。
具体的な記載例
伝統産業や地方の企業では、和暦を使用することで親しみやすさを感じてもらえます。
グローバルな視点を持つ企業やIT関連企業、外資系企業では西暦が適しています。
書くときに気をつけたい4つのポイント
履歴書はいきなり書き始めるのではなく、一通り確認し、必要なものを備えてから書きましょう。
- 正確に、読みやすく書く
- 写真や日付のマナー
- 経歴の流れを整理する
- 志望動機は相手目線で
①正確に、読みやすく書く
履歴書は、自分を伝える大切な書類。
誤字脱字があると、印象が悪くなるだけでなく「この人は仕事でもミスが多いかも?」と思われてしまいます。
手書きなら丁寧な字で、パソコンならバランスの取れたレイアウトを意識しましょう。
読みやすさ=信頼感にもつながります。
②日付や写真のマナー
履歴書の日付は、書いた日ではなく「提出する日」を記入するのが基本です。
履歴書の写真は、清潔感と第一印象に直結する大切な要素です。
写真は3ヶ月以内に撮影したものを使用しましょう。
清潔感のある服装と明るい表情で、第一印象が大きく変わります。
背景は白や水色など、シンプルなものがおすすめです。
③経歴の流れを整理する
学歴・職歴は時系列で正確に書くことが基本です。
抜けや間違いがあると「自己管理が甘い」と受け取られてしまう可能性も。
特に転職回数が多い場合は、要点を整理して見やすくまとめる工夫が必要です。
「どこで・何をして・どう活かしたか」が伝わるようにしましょう。
④志望動機は相手目線で
志望動機は「自分がやりたいこと」だけではなく、「応募先にどう貢献できるか」という視点が大切です。
企業の特徴や理念を調べた上で「自分の経験やスキルがどう役立つか」を具体的に伝えましょう。
「この人ならうちで活躍してくれそう」と思ってもらえることがゴールです。
採用される履歴書にするための7つの書き方ポイント


履歴書にはいくつかの定番項目があります。
それぞれの欄には役割があり、ポイントを押さえて書くことで、採用担当者に好印象を与えることができます。
- 基本情報(氏名・住所・電話番号 etc.)
- 学歴欄
- 職歴欄
- 資格・免許欄
- 志望動機欄
- 趣味・特技欄
- 本人希望欄
①基本情報(氏名・住所・電話番号など)
応募者の個人に関する基本的なデータを記載する欄です。
書類の冒頭にあるのが一般的で、採用担当者が最初に目にする部分です。
履歴書基本情報
- 日付(提出日を記載)
- 氏名(フルネーム)
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 生年月日
- 年齢
- 性別
- 写真(最新の写真を使用)
記入ミスや記入漏れがないよう、正確に書くことが最優先です。
電話番号やメールアドレスは、日中に連絡がつくものを記入しましょう。
氏名のふりがな欄には、「ふりがな」と書かれていればひらがなで、「フリガナ」と書かれていればカタカナで記入します。
②学歴欄


学歴欄は、最終学歴までの学校歴を、時系列順に記載する欄です。
採用担当者が「どのような学習・環境で過ごしてきたか」を確認するための項目です。
一般的には、高校入学からの記入が基本です。
学校名は必ず正式名称で記載し、学部、学科、コース、専攻まで記載するようにしましょう。
中途退学や転校をした場合も明記してください。
研究内容や留学経験などアピールできる点は積極的に記載しましょう。
入学・卒業年は「和暦」か「西暦」で統一し、最後に「以上」で締めると、きちんとした印象になります。
③職歴欄
職歴欄は、履歴書の中でも特に重要な項目です。
これまでの就業経歴を、時系列で記入する欄で、入社・退職の年月や会社名、簡単な業務内容を記載します。
具体的な経験や実績を示すことで、応募先企業に対して自分のスキルや適性をアピールできます。
会社名や部署名は略さず、正式名称で記載しましょう。
業務内容は履歴書では1行程度に簡潔にまとめ、詳細は職務経歴書に記載するのが基本です。
たとえば「営業部に配属」など、担当業務が分かる表現を用いると、より印象が良くなります。
転職回数が多い場合は、要点を整理して、見やすく・分かりやすくまとめましょう。
現在も勤務中の場合は「現在に至る」と記載し、最後に「以上」で締めてください。
④資格・免許欄


応募職種に直結する資格や免許は、採用担当者にとって魅力的な要素となります。
持っている資格は、正式名称で取得年月順に記入します。
業務に関係のある資格を優先して書きましょう。
たとえば事務職希望なら「日商簿記」、接客業なら「サービス接遇検定」などが有効です。
勉強中の資格があれば、「現在、○○の取得に向けて勉強中」と書いても意欲が伝わります。
以下のような資格があると、40代の転職活動においても強みになります。
転職活動に強みになる資格
- 医療事務
- 調剤事務管理者
- 登録販売者
- 秘書検定2級、1級
- TOEIC750点以上
- 日商簿記3級、2級
- FP(ファイナンシャルプランナー)2級
- 介護資格(介護職員初任者研修など)
- 宅地建物取引士
- 社会保険労務士(社労士)
- 自動車免許(普通・中型・大型)、二種免許リスト
資格を取得することで、自分のスキルや専門知識を証明できます。
特定の業務に必要なスキルを持っていることが明確になるため、採用の可能性も高まります。
実際に取得した資格を記載し、アピールポイントとしてください。
⑤志望動機欄
志望動機は、「なぜこの会社を選んだのか」を伝える大切な欄です。
志望動機を明確にしておくことで、面接でも一貫した受け答えができ、自信を持って臨むことができます。
志望動機欄で押さえるポイント
- 応募企業の理念やビジョンに共感していることを具体的に示す
- 自身の経験やスキルがどのように企業の役に立つかを明確に述べる
- 応募する職種に対する熱意や意欲を伝える
- 企業が求める人物像に自分が合致していることを具体的なエピソードで説明する
- 他の応募者との差別化ポイントを強調する
- 応募企業の業界についての知識を示し、自分がどのように貢献できるかを説明する
- 応募企業の成長や発展に寄与したいという意向を明示する
⑥趣味・特技欄


趣味や特技は、豊かな人生経験や多様なスキルをアピールできます。
よく履歴書に記載される趣味・特技
- 読書
- 料理
- ガーデニング
- ヨガ
- 手芸
- ウォーキング
- 写真撮影
- ボランティア活動
- 楽器演奏
- 映画鑑賞リスト
読書が趣味であれば、勉強熱心で集中力があることを伝えられます。
ガーデニングが趣味であれば、細やかな観察力や地道な努力を続ける忍耐力があることをアピールできます。
応募職種に結び付く趣味や特技を記載し、趣味や特技を通じて得たスキルや知識を職場でも活かせることをアピールしましょう。
⑦本人希望欄
本人希望欄には原則として「貴社の規定に従います」と記載してください。
記入して良いのは「入社するための絶対条件」のみです。
給料や勤務時間などの要望を細かく記載してしまうと採用担当者から「要望の多い人」と思われてしまいます。
具体的な要望は面接の中で伝えるようにしましょう。
40代女性向け:履歴書で差がつく5つの工夫


40代として多くの経験を積んできたことは即戦力としてのアピールポイントです。
年齢をネガティブに捉えるのではなく、豊富な経験を持つ強みとして伝えましょう。
40代女性向け履歴書の工夫は以下のとおりです。
- 過去のキャリアをアピールする
- 主婦の経験を活かす
- ブランク期間をプラスに伝える
- 年齢を強みとして伝える
- 家庭との両立をアピールする
①過去のキャリアをアピールする
過去のキャリアをアピールするために以下のポイントを押さえましょう。
アピールポイント
- 具体的な業績や成果
- 数字やデータを用いた実績
- 関連するスキルや知識
- 前職での役割や責任範囲
- リーダーシップやチームワークの経験
- 継続的なスキルアップや学習の取り組み
- 受賞歴や表彰経験
- プロジェクトや業務改善
- 業界や職種に特化した知識
- 複数の職務経歴の中での一貫性リスト
プロジェクトの成功率や売り上げの増加率を示せば、貢献度を数値で示せます。
前職での役割や責任範囲を詳しく記載することで、どのような立場で何を達成したのかを明確にしましょう。
プロジェクトのリーダーを務めた経験がある場合、マネジメント層を採用したい企業に効果的にアピールできます。
継続的なスキルアップや学習の取り組みも明記しましょう。
新しい資格を取得した経験や、業務改善のための講習に参加した経験を記載すれば、成長する意欲が高いことが伝わります。
②主婦の経験を活かす


家事や家庭管理の経験は仕事に応用できるため職場でも大いに役立ちます。
以下のような経験を記載し、主婦としての経験が職場でも活かせることをアピールしましょう。
主婦の経験をアピール
- 家事管理能力
- 家計簿や予算管理
- 家族のスケジュール管理
- 料理や栄養管理の知識
- 子育て経験を通じて得たコミュニケーション能力
- 地域活動やボランティア経験
- 学校行事やPTA活動でのリーダーシップ
- 環境整理や効率的な時間管理能力
- 家庭内での問題解決能力
- 介護経験
家計簿をつけることで培われた予算管理能力は、職場の経費管理に直結します。
家族のスケジュール管理は、複数のタスクを効率的にこなす力を示します。
料理や栄養管理の知識は、食品関連の仕事で重宝される能力です。
③ブランク期間をプラスに伝える
自己成長や新しいスキルの習得を強調すれば、ブランク期間をポジティブに伝えられます。
具体例
④年齢を強みとして伝える


年齢を重ねたことで得た経験と知識を示せば、企業側が求める即戦力であることをアピールできます。
経験をアピール
- 落ち着きや冷静な判断力を強調
- リーダーシップやマネジメント経験
- 過去の実績や成功事例
- 柔軟な対応力と問題解決能力
- 人脈の広さや業界での信頼
- 若年層にはない視点や洞察力
- 長期間の継続勤務による信頼性
- 成熟したコミュニケーション能力
- 経験に基づく専門知識やスキル
ポイントを押さえれば年齢はむしろ大きな強みとなり、採用担当者に良い印象を与えられます。
⑤家庭との両立をアピールする
家庭との両立をアピールするためには、効率的な時間管理能力を強調することが重要です。
料理や掃除、子供の送り迎えなどのタスクを効率的にできることを伝えると、マルチタスクの能力をアピールできます。
家庭との両立をアピールする具体例
家族のサポート体制が整っており、仕事に集中できる環境があることを伝えましょう。
履歴書の最終チェックポイント3つ


履歴書の最終チェックは重要です。ミスを防ぐために、次のポイントを確認しましょう。
- 記入漏れがないかの確認
- 誤字・脱字のチェック方法
- 提出前の見直しチェックリスト
①記入漏れがないかの確認
履歴書を作成する際に記入漏れがあると、採用担当者にマイナスの印象を与えます。
記入漏れがないように確認しましょう。
記入漏れチェック
- 氏名、住所、連絡先など基本情報に間違いがないか
- 学歴欄・職歴欄に漏れがないか
- 資格・免許欄が記入されているか
- 志望動機欄が具体的に記入されているか
- 趣味・特技欄が記入されているか
- 本人希望欄が適切に記入されているか
- 日付が記入されているか
- 和暦と西暦の使い分けが統一されているか
②誤字・脱字のチェック方法


誤字・脱字チェック
- 一晩置いてから見直す
- 新しい視点で文章を確認できるため、見逃しやすいミスを発見しやすくなります。
- 文章を読み上げて確認する
- リズムや流れに違和感がある箇所を見つけやすくなります。
- スペルチェックや文法チェックツールを活用する
- 見落としやすいミスを機械的に検出可能です。
- プリントアウトして確認する
- 画面上では見落としていた間違いや細かい部分も、紙に印刷して見ると気づきやすくなります。
チェックすることで、誤字・脱字のない履歴書が作成できます。
③提出前の見直しチェックリスト
提出前に、しっかり見直すことで履歴書の品質が格段に向上します。
見直しチェックリスト
- 日付や氏名の正確性
- 学歴や職歴の時系列
- 資格や免許の正式名称
- 志望動機の具体性と説得力
- 趣味や特技の一貫性と関連性
- 本人希望欄の内容
- 記入漏れの確認
- 誤字や脱字のチェック
- 全体のバランスと視認性
- 手書きの場合は丁寧に記載
- パソコン作成の場合のフォントの統一
- 和暦と西暦の統一
- 過去のキャリアの正確な記述
- 主婦経験の具体的なアピール
- ブランク期間のポジティブな表現
- 年齢をプラスに伝える工夫
- 家庭と仕事の両立の強調
ポイントを押さえて、完璧な履歴書を作成しましょう。
提出前の最終チェックは、採用担当者に良い印象を与えるための重要なステップです。
まとめ


40代女性が履歴書を作成する際は、これまでのキャリアや主婦としての経験をしっかりアピールしましょう。
ブランク期間についても前向きな姿勢で伝えることが大切です。
年齢を強みとして活かし、家庭との両立を示すことで、応募先に安心感や信頼感を与えられます。
また、記入漏れや誤字・脱字がないかを丁寧にチェックすることで、印象の良い履歴書につながります。
これらのポイントを押さえて、書類選考を突破できる履歴書を目指しましょう。
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