40代女性の転職に有利!未経験から取れる資格「登録販売者」

本記事では、40代女性の転職を成功させるために、なぜ登録販売者資格がおすすめなのかわかりやすく解説します。

人材サービス業界で20年以上にわたり、企業の採用活動をサポートしてきました。これまでに1,000社以上の採用担当の方と向き合ってきた視点から、お伝えします。

40代からの転職は、「これを最後の転職にしたい」と考える方も多いのではないでしょうか。

とはいえ、いざ就職活動を始めてみると、自分にできる仕事の選択肢が思ったより限られていることに気づく方も少なくありません。

そのような方の就職活動を少しでも後押しできるよう、役立つ情報をお届けします。

目次

40代からの転職・再就職は難しい?

「40代・未経験・無資格では、転職や再就職で仕事が見つかりにくい傾向があります。

特に未経験分野への挑戦は、年齢の壁が立ちはだかることが多いです。

その壁を乗り越えるためのポイントは「資格」です。

適切な資格を取得すれば、新たなキャリアを築くことが可能!

いろいろある資格の中でも「登録販売者」は、未経験からでも取得しやすい資格の1つ。

40代女性の転職・再就職に有利になるおすすめの資格です。

登録販売者とは?


登録販売者は、風邪薬や鎮痛剤などの「第2類」「第3類医薬品」を販売できる専門資格です。

薬剤師不足を補うために、2006年の薬事法が改正されました。

この改正により、薬剤師がいなくてもスーパーやコンビニで医薬品を販売できるようになりました。

一般用医薬品のほとんどが第2類・第3類に分類されています。
登録販売者は医薬品販売において重要な存在です。

40代女性に登録販売者の資格がおすすめの理由5つ

登録販売者は、40代女性にとっておすすめな理由を5つお伝えします。

登録販売者がおすすめな理由5つ
  • 登録販売者に年齢制限はない
  • 未経験からでも挑戦しやすい
  • 正社員・パートどちらの働き方も可能
  • 全国どこでも働ける
  • 将来的にも安定した需要がある

1、登録販売者に年齢制限はない

登録販売者は年齢制限がなく、誰でも挑戦できる資格です。

2015年の制度改正により、受験資格から年齢や学歴、実務経験などの制限が撤廃されました。

そのため、転職を考える40代女性でも年齢を気にせず新たなキャリアをスタートできます。

実際に、多くの40代女性が登録販売者の資格を取得し、新しい職場で活躍しています。

年齢に関係なく、自分の可能性を広げるチャンスがある資格です。

2、未経験からでも挑戦しやすい

未経験からでも登録販売者の資格取得は十分に可能です。

試験は専門知識を問う内容で、難易度は高いと感じるかもしれません。

しかし、正しい学習方法を取れば短期間で合格できます。

学習期間は、3~6ヶ月確保すれば、家事や育児と並行して勉強することも可能です。

教材や動画講座を活用して、隙間時間をうまく使うことがおすすめ。

異業種からの転職や、ブランクがある40代の方でもチャレンジしやすい資格です。

3、正社員パートどちらの働き方も可能

登録販売者の資格は、正社員やパートなどさまざまな働き方に対応しています。

キャリアアップや安定収入を目指すなら正社員勤務がおすすめ。

家庭との両立やプライベートを重視したい方には柔軟に働けるパートが魅力です。

40代からの転職は、パートから始めて経験を積み、正社員を目指す方法もあります。

自分のライフスタイルに合わせて働き方を選べるため、無理なく長く続けられます。

4、全国どこでも働ける

国家資格ではなく都道府県ごとの試験ですが、合格すれば全国で働くことができます。

医薬品を取り扱う店舗は、都市部や郊外に限らず全国に広がっています。

それに伴い、ドラッグストアやスーパー、コンビニなどでの求人数も多くあります。

転居や引越しに合わせて新しい職場を探すことができ、地元での仕事探しもスムーズに行えます。

働く場所を選ぶ自由度が高いため、自分の生活リズムに合わせて働けます。

5、将来的にも安定した需要がある

登録販売者は、今後、さらに需要が増えると予想されています。

医薬品を取り扱う店舗は、ドラッグストアだけでなく、スーパーやコンビニにも広がっています。

これにより求人数も増加傾向にあります。

地域医療や健康管理の分野で活躍する機会も増えており、安定した需要が見込まれます。

登録販売者は将来的にも安定した職業として魅力がさらに高まるでしょう。

登録販売者の仕事内容

登録販売者は、薬局やドラックストアで薬の販売を担当し、お客様に薬の使い方を説明します。

特に第2類・第3類医薬品について、安心して使えるようにサポートします。

仕事内容仕事の詳細
一般用医薬品(第2類・第3類)の販売 風邪薬や鎮痛剤、整腸薬などの医薬品をお客様に提供します。薬剤師がいない店舗でも販売が可能で、医薬品の普及に貢献しています。
医薬品に関するアドバイスお客様の症状に合った医薬品の提案や、正しい使用方法の説明を行います。ただし、診断や処方箋が必要な医薬品(第1類医薬品)は扱いません。
商品管理と陳列医薬品の在庫管理や期限チェック、適切な陳列を行い、安全で便利な購入環境を提供します。
店舗運営業務の補助ドラッグストアやスーパーなどで、他の商品販売や接客などの業務も兼任する場合があります。
  • 第2類医薬品: 効能や副作用のリスクが中程度の薬が含まれます。例えば、風邪薬、総合感冒薬や便秘薬などが該当します。指定第2類医薬品は、さらに注意が必要な成分を含むものです。薬剤師や登録販売者が販売を担当します。
  • 第3類医薬品: 効能が穏やかで、副作用のリスクが低い薬が含まれます。主にビタミン剤や軽い症状に対応する薬が該当します。こちらも薬剤師や登録販売者が販売を行います。

登録販売者の就職先

  • ドラッグストア
  • 調剤薬局
  • コンビニエンストア
  • ホームセンターや家電量販店

1、ドラッグストア

ドラックストアは、医薬品の販売と接客が中心となります。

お客様の症状に合わせて適切な薬を選ぶサポートをするほか、摂取方法や注意点の説明も行います。

商品の販売があるため、商品管理やレジ対応、品出し、発注業務なども担当します。

業務の幅が広いため、多くの経験を積める環境と思われます。

ドラッグストアで医薬品を扱うには、薬剤師免許か登録販売者の資格が必要です。資格があることで、採用のチャンスが広がります。

2、調剤薬局


調剤薬局で登録販売者が担う主な役割は、一般用医薬品(第2類・第3類)の販売です。

そのほかにも、薬の在庫管理やピッキング補助(薬の準備作業)など、裏方のサポートを任されることもあります。

処方箋にもとづいたお薬の調剤は、薬剤師だけが行える業務です。

登録販売者はその補助的な立場ですが、薬剤師が不在の時間帯には頼られる存在として活躍の場が広がります。

資格があると、受付対応やレセプト作成などの事務業務にも携われ、活躍の幅が広がります。

登録販売者の資格にくわえて、医療事務や調剤事務の資格も持っていると再就職に有利です。

3、コンビニエンストア

最近では、風邪薬などの一般用医薬品を取り扱うコンビニが増えてきました。

医薬品の販売には資格を持つ人が必要です。

そのため、登録販売者の資格を持つスタッフの存在がとても重要になっています。

登録販売者は医薬品の販売に加えて、レジや接客、品出しなど、通常のコンビニ業務も兼ねます。

コンビニは24時間営業のところが多く、自分の生活に合わせた働き方ができるのも魅力のひとつです。

コンビニは24時間営業のところが多く、自分の生活に合わせた働き方ができるのも魅力のひとつです。

4、ホームセンターや家電量販店など

ホームセンターや家電量販店で働く登録販売者は、医薬品コーナーを担当します。

風邪薬や湿布、栄養ドリンクなどの一般用医薬品を販売し、お客様からのご相談にも応じます。

他にも商品の陳列や補充、在庫管理も行います。

医薬品以外の商品を扱う機会も多いため、接客に携わる機会が多い職場です。

勤務は土日祝を含めて、シフト交代制が一般的。
前もってシフトを組むので、事前に希望を提出すればお休みも取りやすいです。

登録販売者の給与

登録販売者の給与は、勤務先や雇用形態によって大きく異なります。

経験を積んだり、管理職に昇進することで給与アップが期待できます。

登録販売者の正社員の平均月収【職場別】 

職場正社員
コンビニ・ホームセンター・家電量販店など233,679円
調剤薬局型ドラックストア226,241円
ドラックストア223,459円

※引用:ジョブメドレー(2024年10月時点)

登録販売者のパートの平均月収【職場別】 

職場パート
ドラックストア1,398円
コンビニ・ホームセンター・家電量販店など1,247円

※引用:ジョブメドレー(2024年10月時点)

経験年数別の所定内給与額

※引用:厚生労働省 経験年数別の所定内給与額グラフで見る (令和5年)

経験を積むことで給与もアップしていきます。

40代からでも活躍でき、70代になっても現役で、食いっぱぐれない資格です。

登録販売者の資格を取得するまでの流れ


ここでは、試験の申し込みから資格取得までの流れについて解説します。

資格取得までの流れ
  • 試験日と申し込み時期を確認する
  • 受験申請書類入手と提出
  • 試験当日の流れ
  • 合格発表
  • 販売従事登録の申請

1、試験日と申し込み時期を確認する

申請期間や試験日程は各自治体のホームページで確認しましょう。

自治体例
  1. 東京都:東京都保健医療局ホームページ
  2. 愛知県:愛知県ホームページ
  3. 大阪府:関西広域連合
  4. 広島県:広島県ホームページ
  5. 福岡県:福岡県ホームページ

各都道府県の薬務課または保健所ホームページでご確認ください。

登録販売者試験は年1回、全国ごとに実施されます。

試験日は主に【7月〜12月】に集中しています。

申し込み期間は試験日の約2〜3ヶ月前です。

2、受験申請書類入手と提出

試験案内は、実施機関のホームページからダウンロードできます。

郵送または窓口での配布にも対応しています。

受験願書を印刷し、必要事項を記入します。

提出書類
受験願書氏名・住所・連絡先などを記入
証明写真縦4cm×横3cm、6ヶ月以内に撮影したもの
受験手数料の払込証明書 コンビニ払込票や振込控えを添付
13,000円~18,000円 ※都道府県によって異なる
別途証のコピーが必要な場合あり例:運転免許証や保険証など

提出書類が用意できたら、郵送または窓口で提出します。

郵送:簡易書留で送付が一般的
窓口申請:一部の自治体では直接提出可能

3、試験当日の流れ

試験問題は全国共通ではなく、地域ごとに異なりますが出題範囲や合格基準は全国共通です。

登録販売者の試験は5時科目
  1. 医薬品に共通する特性と基本的な知識(20問)
  2. 人体の働きと医薬品(20問)
  3. 主な医薬品とその作用(40問)
  4. 薬事に関する法規と制度(20問)
  5. 医薬品の適正使用と安全対策(20問)

解答はマークシート方式で行われます。

試験時間は約4時間(午前と午後に分かれる場合が多い)

合格基準は総合得点の70%以上、かつ各科目で35%以上の正答率が必要です。

合格率は約40~50% 難易度は決して低くはありませんが、しっかりと対策をすれば十分に合格を目指せる試験です。

4、合格発表

合格発表は試験日から約1〜2ヶ月後、都道府県のホームページで行われます。

合格証書は合格発表のおよそ1週間後、願書に記載した住所宛に届くのが一般的です。

一部の都道府県では、発表はホームページに受験番号のみ掲載され、合格証は郵送されません。

その場合、合格者専用ページから通知書をダウンロードするか、成績通知書など別の書類で合格を証明します。

合格後の手続き提出書類
  • 合格通知書のコピー
  • 登録申請書
  • 戸籍謄本または住民票(発行から3ヶ月以内)
  • 証明書のコピー(運転免許証など)
  • 手数料:約4,000円〜6,000円

5、販売従事登録の申請

合格後の手続き後、【販売従事登録証】が交付されます。

その後、勤務先の都道府県の薬務課(または薬事課)で「販売従事登録の申請」を行います。

申請が完了すると、正式に登録販売者として勤務できるようになります。

実務経験について

登録販売者の資格取得後、一定期間の実務経験を積むことで、登録販売者として独り立ちできます。

実務経験中は「研修中」として、薬剤師または経験2年以上の登録販売者の指導を受けながら勤務します。

勤務時間が月80時間以上で通算24ヶ月、または合計1,920時間以上の勤務が必要です。

正社員だけでなく、パートやアルバイトでも実務経験を積むことができます。

独り立ち後は医薬品の販売や接客を単独で行うことができ、給与UPやキャリアの幅が広がります。

未経験でも採用してくれる企業が多いため、まずは働きながら経験を積むのがおすすめです。

資格を取得するためにどのくらい勉強が必要?

登録販売者の試験に合格するには、一般的に3~6ヶ月の学習期間が目安です。

学習内容は暗記が中心ですが、過去問や模擬試験を繰り返し解くことで効率よく知識を定着させることができます。

特に「医薬品の成分と作用」は出題範囲が広いため、重点的に対策することが重要です。

未経験者の場合は、基礎知識を身につけるために200~300時間ほどの勉強が必要とされています。

登録販売者の資格だけ取って就業しないとどうなる?

登録販売者の資格は、取得しただけでは正式に独り立ちできません。

就業せずにいるとデメリットがあるため、実務経験を積むことが重要です。

登録販売者の資格はあっても研修中の状態が続く

資格を取得しても、実務経験を積まない限り「研修中」という扱いが続きます。

登録販売者として単独で医薬品を販売するには、実務経験が必要です。
≫実務経験について

実務経験がないままでは、薬剤師や経験者の指導を受けながら補助的な業務しか担当できません。

いざ働くときには研修中からスタートとなり、キャリアアップに時間がかかります。

資格を取得したら、できるだけ早く現場で経験を積むことが大切です。

就業するときにブランクを疑問に思われる

資格を取得したまま就業しない期間が長くなるとせっかくの資格が活かせないかもしれません。

日本企業では履歴書の空白期間を気にする傾向があります。

面接で「なぜ資格取得後すぐに働かなかったのか」と質問されることも。

長期間実務から離れていると、現場感覚や知識が古くなり、即戦力として評価されにくくなります。

将来就業を考えているなら、資格取得後は早めに現場で経験を積むことが望ましいでしょう。

最新の情報にアップデートされない。

登録販売者の資格取得時の知識は、年々変化する医薬品業界の最新情報に追いつかなくなります。

法律改正や新薬の登場に関する知識は、現場で働きながら常に更新されるものです。

就業せずにいると、知識が古いままで、いざ働き始めた際に業務対応が難しくなります。

登録販売者は継続的な外部研修が推奨されていて、勤務していると研修機会も得られます。

苦労して取得した資格。知識を保つためにも早めに就職しましょう。

まとめ:40代からの転職を有利にするために「登録販売者」資格を!

40代で未経験・無資格からの転職は「難しいのでは」と不安を感じる方も多いでしょう。

登録販売者は、未経験からでも挑戦しやすく、働き方の選択肢も豊富な魅力的な資格です。

正社員・パートどちらでも働けるため、ライフスタイルに合わせた無理のない働き方が可能です。

転職は勇気がいりますが、「資格」を味方につければ自信を持って新たな一歩を踏み出せるはずです。

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